宮崎県測量設計業協会だより
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資格を取ろう!! Challenge

「会社代表としての義務と責任!!」
株式会社晃和コンサルタント 代表取締役 野尻 周男
私は、今年の3月に技術士に合格し、技術士として半年が経ちました。技術士としての業績はほとんどありませんが、これから技術士試験に挑戦される方々に参考になればと思い、「資格を取ろう」という欄をお借りして、私が技術士にチャレンジした経緯と今後の展望を述べさせていただきます。
1. 私の履歴
私は、17年前に故郷宮崎を離れ、大阪の総合建設コンサルタントで11年にわたって都市計画の設計技術者として、街づくり構想・計画・設計・地元説明・事業許認可・施工管理に携わり、組合施行や地方公共団体施行による区画整理事業や大阪府下の駅前再開発プロジェクト等の事業完成に努めておりました。区画整理の詳細設計は、道路をはじめとして、河川・上下水道・農業用施設・電気施設など広い知識を求められるため、勉強に追われる日々を過ごして、資格取得に対する意識も低く、技術士に挑戦するなど全く頭にはありませんでした。
勤めて10年近く経った頃に、ようやく、多少は身についたであろう知識と経験を地元で活かしたいと考えるようになり、7年前から父の経営する株式会社晃和コンサルタントにUターン就職して、山岳道路の道路構造物の計画・設計や、台風の通り道である地域事情を反映した斜面災害復旧工事の計画・実施、予防的対策工事の指導など、地域の利便性向上と安全・安心の実現に向けて建設コンサルタントとして実務を行ってきました。
2. 気づき、考える
これらの設計を行う際に、地質や地盤の知識や評価が重要だと気づかされ、そのどちらにも乏しかった私は、判断で行き詰まることが多々ありました。その様な折に、大学教授や自治体、コンサルタント等で組織された地質と地盤についての研究会の存在を知り、参加させていただいたのですが、講習内容や現地での説明会等は新鮮で目からうろこが落ちる思いであるとともに、損得抜きに技術を教えてくださる姿勢は、大阪での勤務時には考えられないことであり、驚きも大きく、同じように会社の垣根を越えて相談や指導ができる技術者になりたいと考えだしました。
3. 受験の動機
その様な中、3年前にコンサルタント会社としては県内最年少で代表取締役に就任することになり、技術者としてだけでなく、父の指導の下に経営者としての仕事に携わるようになりました。とはいえ、社員の殆どは年上で、指示一つするにも苦労の連続です。加えて、発注担当者の中には技術士を取得される方も多く、一定水準の技術力と敏速な対応が常に要求されています。すなわち、私自身の技術力や対応ひとつひとつが会社を代表するわけであり、発注者に「若い社長でこの会社は大丈夫なのか」と思いを抱かせることがあってはならない、という不安と緊張への闘いの日々が始まりました。技術士を取得したいという漠然とした思いは、顧客満足度の向上や会社を存続させて社員の生活を守るという自分が果たすべき義務と責任の重さに気づいた時に、ぜひとも取得しなくてはならないという信念に変わりました。
筆記試験や口頭試験を振り返ると、実務能力は当然のことながら、専門分野における科学技術に関する知識・経験に基づいた高度な応用能力と技術者倫理のみならず、これらをたえず向上させる姿勢を持ちつづけることを要求されていると痛感しました。技術士の受験にあたっては、社外の先輩技術士に教育を受けて、ようやく技術士のなんたるかが理解できたような気がします。
4. 技術士となって
経営者でもある若手技術士として、「技術士」の名に恥じぬよう経験を積み自己研鑽を継続して、社員の技術力と倫理観の向上のための教育を行い、いずれは会社の垣根を越えた技術者教育をできるような頼られる存在になりたいと強く思っています。
5. おわりに
多様化するニーズや社会潮流の変化に対応するためには、企画・整備・活用といった一連のマネジメントへの転換が必要ですが、その一助となれるように、さらには、先輩技術士の方々と連携して地方の技術力を向上させて地域の発展に貢献することなどが、若手技術士である私に課せられた責務と思って、技術士の名に恥じない活動を続けていきたいと思います。